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自閉症の鉄ちゃん、全員集GO!他の障害や、ちょっと気持ちが落ちてしまった人も、鉄道が好きなら大丈夫!出発進GO!


by taiyo-hospitality

自立した日常生活・暮らしを送るため支援

「移動支援・ガイドヘルプ」は、当事者と一対一で、一般社会の中で、一般社会資源(公共交通機関)を利用する支援です。支援者が当事者と同じ土俵で当事者の状況を経験して理解し、そこから、当事者の将来を考えていく究極の仕事だと思います。佐々木正美先生がよく引用される当事者の言葉に「支援とは理解すること。理解してくれないのなら支援しないでほしい」があります。そこで、「自立した日常生活・暮らしを送るための支援」を「支援とは理解すること」と合わせて考えてみたいと思います。

自立したとは、能動的なことに他なりません。そして、人間の生活・暮らしは”移動”で成り立っていることと合わせて考えると、発達障害(主に知的障害・自閉症スペクトラム)の人への「自立した生活・暮らしを送る支援」は、彼らが自主的に利用できる移動手段とお店を確保する支援ではないでしょうか。5月のセミナーに岩手県一関市の”えぇ町つくり隊”の熊本さんをお呼びしたのは、えぇ町さんは商店街をフィールドにした活動だからです。買い物練習ではなく、知っている人を増やす(=自主的に利用できるお店が増える)ことが目的とお聞きしました。

支援とは、練習や訓練ではなく、理解者を増やすことであり、世の中に彼らの理解者が増えていなければ障害者福祉の意味はありません。

したがって支援者の役割は、「社会に対して、当事者の存在と特性を理解してもらう活動」と、「支援者自ら、路線バスなど当事者にとって必要な社会資源を利用し、不具合の改善の要望を出すこと」になります。施設等で”地域で自立した生活を送るための支援”と掲げているのに、地域の路線バスの時刻や運行ルートを知らなかったり、路線バス(地域の社会資源)が使い勝手が悪いから施設の車で移動をまかなってしまうと言うことは、全く当事者の将来の自立した生活の支援に反した行為です。職員駐車場には、駐車枠に収まらないほどの職員の車が駐車してあったり。発達障害(主に知的障害・自閉症スペクトラム)の人のほとんどは自分で車を運転することとは無縁の生活を一生送るのです。

先日、雨の中自転車で通勤しました。カッパを着ていましたが、衣服は濡れました。昼まで濡れた箇所が気になりました。自動車に乗らない当事者は、雨のたびにこのような思いをしてるのでしょう。

by taiyo-hospitality | 2010-08-11 12:29 | ノーマライゼイション